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トンローの今と昔

コラム | 2023.10.02 トンローの今と昔

今回のコラムでは、ハイエンド層の若者に人気なスポット、また高級住宅街としても認知度が高いトンローエリアの今と昔を比較したいと思います。

トンローエリアは、得に日本人が多く住むエリアとして認知度が高く、約20年以上前より日本人が住みやすいイメージが定着しています。バンコク中心部であるスクンビットの大通り沿いに位置する、スクンビット・ソイ55の通りがトンローのメイン通りです。スクンビット・ソイ55からトンローの通りを進むと、数多くの日本料理店、日系のホテル、サービスアパート、大型商業施設、美容院、クリニック、スパ等が軒を連ねています。また日本人向けの幼稚園が多く、日本人学校のバス送迎圏内であることから、単身者よりもご家族で住んでいる日本人駐在員が多い傾向にあります。トンローは、大きなショッピングモールというよりも、おしゃれなお店があつまるコミュニティスポットである、「Eight Thonglor」、「J Avenue Thonglor」、「The Commons」、最近オープンした「Marche Thonglor」や隠れ家のようなカフェ、バー、居酒屋等が若者の注目を集め、トレンド発信地としても人気を誇っています。

以前のトンローエリアは、おしゃれなコミュニティスポットというよりも、閑静な住宅街というイメージであり、比較的昔ながらのアパートや低層コンドミニアムが多く、通りにはタイ料理店・出店と日本料理店が混在しているのが印象的でしたが、直近10年程で街の開発が急速に進んだことで雰囲気が一変しました。高層コンドミニアムやコミュニティモールのオープンが続き、ハイエンド層の若者たちが集まる街・高級住宅街に変貌を遂げました。

コンドミニアムの数は年々増え続けていると同時に、トンローエリアの地価も上昇を続けています。タイの不動産鑑定調査会社であるAREA(www.area.co.th)によると、トンローエリア中心部の地価値は1タランワー(4平方メートル)あたり185万バーツに昇りました。2016年の1タランワーあたり100万バーツであったことから、8年間の平均上昇年率は、9.2%と非常に高い上昇率を見せています。また、トンローエリアに位置するコンドミニアムの価格は1ユニット当たり約4000万-5000万バーツと、バンコクの中でも超一等地であることが伺えます。物件の投資をする場合、少なくとも4000万-5000万バーツ程度の予算の準備が必要と考えられます。

今後もトンローエリアの開発は、進む傾向にありますが、用地不足が深刻なことから、引き続き地価は高い推移を保つことが予想されています。投資に対する一定水準の利回りおよびキャピタルゲインも期待できることから、トンローエリアは投資物件を探すのには良い選択肢の一つと言えます。ただし、タイの富裕層に人気の街とは言え、高級住宅地に連なる高層コンドミニアムに住むのは、ほとんどが駐在員です。特に家族連れの日本人や欧米人の駐在員が多くを占めるため、外国人特有の需要や背景を踏まえた投資物件の選択が重要となるでしょう。